サジェスト機能での裁判

YahooやGoogleで表示されるサジェスト機能ですが、実は裁判になったことがあります。
とある男性が自分の名前を検索したところ、身に覚えのない犯罪歴が表示されたのです。

 

男性はサジェストから犯罪歴を消すようにGoogleへ訴訟を起こし、結果的に勝訴しました。
この時の裁判所の判決は、男性の名誉がサジェスト機能により傷付けられたと認めたのです。

 

しかし、その後に似たようなサジェスト関係の訴訟の際は原告側が敗訴してしまいました。

理由は名前+単語では名誉棄損とは言えない、という判決です。
例えばですが、名前+詐欺、と書かれているだけでは名誉棄損にならないというのが裁判所の決定です。
これだけでは、詐欺に強い専門家や、あるいは詐欺の被害者という見方も可能だからです。
この裁判は弁護士によっても見解が分かれるほど難しい問題で、現在も係争中のものもあります。

 

ただし、現在のGoogleは問い合わせフォームを用意しており、サジェストの削除依頼が可能になっています。すべてが受け入れられる訳ではありませんが、あまりにもひどい内容であれば削除することも出来るでしょう。

 

サジェスト機能については他に議論が巻き起こっています。

 

それは、忘れられる権利知る権利についてです。
企業や個人が過去に犯した犯罪はネットでいつでも閲覧できる状態です。
しかし、いつまでも過去の犯罪が閲覧できる状態になっているのは、企業や個人からすれば悩みものです。

 

裁判所では一定の期間が経過した犯罪は、忘れられる権利があるとしてサジェストの削除を認めたケースもあります。
難しいもので、過去の犯罪をサジェストから消すのは知る権利を脅かすとも言われています。

裁判所

 

たかがサジェスト機能だと思われるかもしれませんが、
裁判になるほど重大な問題になることもあるのです。
特に企業であれば、悪いイメージが表示され続けるのは大きなマイナスになります。
必要に応じて対策を行うのが企業が長く反映するのに必要なことなのかもしれません。